平成26年第4回定例会 11月28日 一般質問
■平成26年第4回定例会 11月28日 一般質問
平成26年度第四回定例会一般質問で、近藤さえ子は以下の質問を行いました。(11月28日)
1、中野区地域スポーツクラブについて
2、 いじめ問題について
3、 その他
1、中野区地域スポーツクラブについて
平成20年3月閉校になった仲町小学校跡地は、福祉や子育て支援、健康づくり等の多岐にわたる機能を持つ地域密着型の複合施設として整備されました。施設の内容は、中部すこやか福祉センター、地域包括センター、仲町就労支援事業所、相談支援事業所、そして(仮称)地域スポーツ施設です。当時築39年の校舎は8億円掛けてスーパーリフオームされました。
(仮称)地域スポーツ施設は、平成24年3月から事業がはじまりました。(仮称)すこやか福祉センターの開設及び仲町小学校跡施設活用整備に関する基本方針が出されてから6年が経過し、地域スポーツクラブには、これまでに計1億円余りの事業費を予算計上し、事業を推進してきましたが、その半分以上は未執行と言う計画性のない事業状態が続いてきました。
今年度からは区民によるクラブマネージャーをおき、事業の利用率も上がってきていると伺いましたので、新しい体制になった、(仮称)地域スポーツ施設がどのような状態なのか、私も先月、視察しました。
団体参加型モデル事業、健康・スポーツ教室型事業、トレーニング型モデル事業の3つの事業が行われ、今年の10月からは、区民の団体に委託した健康・スポーツ教室型事業も始まりました。クラブマネージャーとなる区民がプログラム作りから直接の運動指導まで行っています。当日は2つのプログラムを見せていただきました。乳幼児対象のプログラムは満員でしたが、別のプログラムの利用は、きわめて少ない状況でした。
また、タックが運営しているトレーニング型モデル事業、1か月9万円でレンタルしている新しい運動マシンが並ぶトレーニングルームも、視察した時間の利用者は1人でした。
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平成23年度からモデル事業に取り組んできましたが、地域スポーツ施設の利用状況については、まだまだ少ないと思いますが、その理由は何なのでしょうか。
併設する中部すこやか福祉センターも見学しましたが、どこにも、(仮称)中部スポーツ施設の講座等を案内する張り紙等はありません。開設の平成23年当初からこれまで、すこやか福祉センターには、多くの地域の方が足を運んでいます。なぜ併設するスポーツ施設の案内がないのか伺うと、「別々の部署が所管しているので、スポーツ施設は所管外であり、いままで、宣伝はしてきていない」ということがわかりました。地域密着型の複合施設でありながら、施設の中が連携、管理されていないのです。
すこやか福祉センターまで来ていても、ほとんどの区民は、スポーツ施設の存在を知らないで帰る状態です。区が整備する複合施設の問題点が見えてきました。
(仮称)地域スポーツ施設の入口には、かつて小学校の名前が書かれていた門柱にすこやか福祉センターと並んで(仮称)地域スポーツ施設の名前が小さく書かれています。その隣に大きな文字で「すこやか福祉センター」の目立つ看板を掲げているので、その存在はわかりますが、(仮称)地域スポーツ施設は、施設の前の道を通っていても、よほど注意していなければ気付きません。地域密着型の施設として作りながら、地域区民も気が付かないで通り過ぎているのではないでしょうか。民間のスポーツ施設であれば、遠くからでもわかるよう大きく宣伝しています。
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本気で地域スポーツクラブの目的と施設の利用を推進していくのであれば、なぜ地域住民にもっとアピールしていかないのでしょうか。
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また、新しい中野をつくる10か年計画(第2次)では、ステップ4で、沼袋小跡地も地域スポーツクラブ拠点施設、鷺宮圏域にも地域スポーツクラブ拠点施設の開設となっていますが、進捗状況はどのようになっているのでしょうか。
平成23年に制定されたスポーツ基本法には国及び地方公共団体に対して地域スポーツクラブへの支援が謳われ、同時に、地方公共団体は、地域の特性に応じた施策を策定、実地するよう求め、国民がその興味又は関心に応じて身近にスポーツに親しむことができるよう、と書かれています。
地域スポーツクラブの目的は、地域住民が自発的に集い、身近な場所を拠点としてスポーツを楽しむことで、地域のコミュ二テイ作りを推進し、健康、生きがい作り、活力ある長寿社会を目標するものです。
地域区民のスポーツ環境を充実させることについては、私は、大変大事な事業であると考えますが、箱物だけできあがり、管理・運営に試行錯誤し、いざ、区民に立ち上がってもらいプロジェクト開始!となった段階で、何年も、地域区民への周知も広がらず、利用者が少ないのでは、スポーツ基本法の目標とするところにも至りません。また、そのような施設管理を続けていく余裕は、今の中野区の財政を考えると厳しい物があります。箱物作って、区民の魂入らず、では、本来の目的は達成されません。
この中野区第1号の(仮称)中部地域スポーツ施設のこれまでの経過、区民の関心度、区民の利用度を見ても、今後区内に4つの地域スポーツクラブを、整備し、区民主体で運営していくことは財政的にも、人材的にも難しく、また、複合施設を管理・運営する体制も整っていない行政の指導下で運営していくのは、課題が多すぎると思います。
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区内に4つの地域スポーツクラブを整備する必要性について見直すべきではないでしょうか。
区が掲げる健康つくりや・スポーツムーブメントを推進するには、既存の公共施設を活用する、また、民間のスポーツ施設を有効活用する方法もあるはずです。新しく策定される10か年計画では、まだ計画の進まない北部圏域の地域スポーツクラブの在り方を再考していただくことを求めて、私の質問を終わります。
答弁
健康福祉部長
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(仮称)中部地域スポーツ施設につきましては、モデル事業を開始以降、教室参加者、団体による施設利用も確実に増加してきています。しかしながら、近隣地域での理解や周知をさらに深めていく取り組み、これが必要と認識しています。
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現在、中野区地域スポーツクラブの理事会では、施設近隣での施設案内表示の場所の選定ですとか、町会掲示板へのポスターの掲示などPR手法について様々の検討を行っているところです。既に、町会連合会への協力要請も行ってきています。
沼袋小学校跡地と鷺宮圏域の地域スポーツ施設の整備計画については現在検討中です。今後、具体の整備手法や設置場所等については、検討の進捗に合せてお示ししていきたい。地域スポーツクラブは地域に根差した取り組みです。その活動拠点としての施設は必要というふうに考えています。
2、 いじめ問題について
昨年9月に施行された「いじめ防止対策推進法」では、当該児童生徒と一定の人間関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為で当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているものを「いじめ」と定義されました。
中野区でも、今年の3月には「いじめ防止に向けて(改訂版)」の発行を行い、いじめ問題の未然防止・解消に向けて積極的、かつ組織的な取り組みの推進を行っていくとしています。
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教育委員会では、いじめ問題に対して、学校の教員だけでなく、地域の方たちと一緒になって取り組んでいくとしていますが、地域の人たちとは、具体的にはどなたたちで、どのようにいじめ問題と関わっているのでしょうか。
早期発見、早期対応が間に合い解決に進めば良いですが、いじめが長引いてしまった場合、保護者の方は、ご自分のお子さんを守るために中野区内の他校へ転校を考えるケースがあります。しかし、中野区では、住所の変更を伴わない転校は認めていません。個別の事情によっては認められる場合もありますが、一般的にはいじめで転校したいと申し出ても認められないと伺っています。
新宿区、江戸川区など、住所の変更を伴わなくても転校を認めている区もある中、
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中野区では、いじめが理由でも児童・生徒に転校が認められていません。いじめを受けていると児童・生徒には大変厳しい現実に感じますが、今までにいじめで区内への転校を認めたことはあるのでしょうか。
住所の変更を伴わない転校は個別の事情によるとなっていますが、いじめを受けて苦しんでいても、それは認められませんと言われた当事者は、納得ができません。
住所変更が伴わない転校に対して他区では基準を設けている区もありますが、保護者が納得できる基準、或いは、せめても丁寧な説明が必要であると思いますが、されていないとの声を聞きます。なぜ、保護者が納得できる丁寧な説明もなく、転校も認められないのでしょうか。
親子で転校まで考えても、転校は無理となった場合、いじめを受けていると感じている児童・生徒は、いじめられている学校には行けず、家にこもりがちとなってしまうことがあります。これでは、教育委員会が自ら子どもの学校へ行く権利を阻害したかの様な結果になってしまいます
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転校がかなわないのであれば、一刻も早くにいじめから解放して、他の子どもたちと同じように楽しい学校生活を続けさせてあげるように取り組まなければなりません。このような当該児童・生徒に対してどのような取り組みをしているのでしょうか。
2011年小中連携・学校と地域との連携等についてのアンケート調査結果に寄れば「通学している学校をどんな学校にしたいですか」と言うアンケートに対して、児童、生徒、保護者、教職員の全ての回答者が、「いじめや荒れの無い学校」と言う回答が、他の回答を大きく引き離して、1番の希望です。
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いじめによる、転校を認めなかった場合の児童・生徒への対応には相当な配慮、努力を要すると思いますが、ご見解をお願いします。
教育長 答弁
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中野区いじめ防止基本法方針では、いじめに対する基本的な考え方として、家庭、地域社会、関係機関との連携の強化をあげています。これは保護者を始めとして、民生児童委員や次世代育成委員、また必要に応じて、警察などの関係諸機関等、学校に係る様々な地域人材を想定していて、学校と共に児童生徒の見守り、挨拶などの声かけをするなど、地域が子どもたちのことを常に見守っているメッセージを伝えることによって、子どもたちのすこやかな人間関係を作っていくことを目指しています。
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転校の理由については様々ございますが、複数の要素が重なっている事が多いと認識しています。
その1つとしていじめの事案もあると認識しています。
いじめに対しては学校で対応することが原則であると考えています。そのため、学校はいじめの事象や交友関係について調査し、事実確認と共に学校と家庭が一体となって改善に努めていくことが求められていると考えています。したがっていじめを理由でただちに転校は認めないと言う現状です。
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いじめの相談があった場合、学校が中心になって、スクールカウンセラーや心の相談員等を活用して当該児童・生徒の心のケアやスクールソーシャルワーカーを活用しての家庭を含めた支援を行っています。また、学校との信頼関係をより深めるため、担任等が必要に応じて個人面談や家庭訪問を行っています。
転校を考えるまでに至った事案につきましても児童・生徒の立場に立って適切に対応しているところです。
再質問
近藤
地域の方々、他のケースではなく、いじめ問題とどのように関わっているのでしょうか。
教育長
いじめ問題、個別具体的な問題に地域の人が関わると言う想定はしていません。先ほども答弁しましたが、地域全体で子どもたちを見守っていくと言う機運を作っていくことが、より学校生活を健全にし、子どもたちが健やかに育つ環境を作っていくこと、ひいてはいじめを無くすことに繋がっていくと言うことで協力をいただいています。